細胞のオートファジーとその生理的意義

細胞内オートファジーは、細胞の恒常性維持と代謝促進に極めて重要な役割を果たすだけでなく、ウイルス感染とも密接な関係があるため、人体において重要な役割を果たしている。 1.細胞内の余剰あるいは損傷した細胞質や小器官は、小胞に包まれてオートファゴソームを形成し、このオートファゴソームはリソソームと融合してオートファジー性リソソームを形成し、包まれた内容物を分解することで、細胞の恒常性と細胞の自己再生を実現する。 2.飢餓、高温、低酸素などのストレス条件もオートファジーの発生を誘導し、高分子物質や細胞小器官の分解を通じて細胞活動に必要な栄養素やエネルギーを供給する。 3.ウイルス細胞感染のライフサイクルは、細胞にオートファジーを起こさせる。 一方では、オートファジーはウイルス粒子を分解したり、免疫防御システムを活性化したりしてウイルス感染に抵抗するが、他方では、オートファジーはウイルスに乗っ取られてウイルス複製を促進する。 さらに、細胞のオートファジーは老化と密接な関係があり、老化細胞ではオートファジーのレベルが低下するため、オートファジーは老化の進行に寄与する可能性がある。