小腸遠位部粘膜の視認可能な出血やびらんは、腸結核、クローン病、細菌性腸炎などの小腸の炎症性疾患によって引き起こされ、上腹部痛の原因となることがある。 1.腸結核:腸管に侵入した結核菌によって引き起こされる慢性の特定感染症で、肺結核は一般的な原発病変であり、主に口から感染し、血流播種や直接感染によっても引き起こされる。 症状としては、腹痛、排便習慣の変化、発熱、倦怠感などである。 2.クローン病:原因不明の消化管の慢性肉芽腫性疾患で、口から肛門までの消化管が侵されることがあり、多くは回腸末端とそれに隣接する結腸が侵される。 主な症状は腹痛、下痢、体重減少である。 3.細菌性腸炎:細菌感染による腸炎で、臨床症状は腹痛、下痢、発熱、腹部重苦しさなど。 ウイルス性腸炎などでは、出血斑や遠位小腸粘膜のびらんもみられ、上腹部痛の原因にもなるので、早めに医師に相談して診断をはっきりさせ、的を射た治療を行うことをお勧めします。