レチノール結合蛋白の高値は、初期の近位尿細管障害を示唆する。 レチノール結合蛋白は糸球体から濾過され、近位尿細管上皮細胞でほぼ完全に再吸収され、尿中に排泄される量はわずかである。 正常な状態では、尿中にはほとんど排泄されない。 慢性腎炎患者の近位尿細管が障害を受けた場合、血中β2-ミクログロブリンおよび内因性クレアチニンクリアランスはまだ正常範囲内であるが、尿中レチノール結合蛋白の排泄が有意に増加する。 IgA腎症患者の多くは、レチノール結合蛋白の排泄量が有意に多いので、レチノール結合蛋白の尿中排泄量の増加は、腎近位尿細管障害初期のマーカーとして使用できる。 もしレチノール結合蛋白が高値であれば、早めに調べて積極的に治療する必要がある。