N末端脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体(通常NT-proBNPと呼ばれる)は心不全の重要な指標であり、慢性閉塞性肺疾患や腎不全などの病態で認められる。
脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)は主に心室筋細胞から分泌される化学物質で、心室壁の緊張の変化に応答して心室充満圧を負にフィードバック制御する。NT-proBNPはBNPの等分子量によって産生される物質で、心不全の重要な診断および予後の指標である。
NT-proBNPの上昇は心不全の特異的な指標ではなく、頻脈、心筋虚血、左室肥大、慢性閉塞性肺疾患などの低酸素症、腎不全、肺動脈塞栓症、肝硬変などの他の病態もNT-proBNPの上昇を引き起こすことがある。
したがって、NT-proBNPの上昇がみられた場合には、病院に行って検査を改善し、明確な診断をしてから適切な介入を選択することが推奨される。