TTF-1陽性は、甲状腺腫瘍や肺腫瘍の判定によく用いられ、甲状腺疾患を示唆する場合は一般に予後が良く、肺疾患を示唆する場合は一般に予後が悪い。 1.甲状腺:成人組織では、TTF-1は主に甲状腺の濾胞細胞に分布し、甲状腺乳頭癌では陽性に発現する。 TTF-1の陽性度は甲状腺の良性組織と悪性組織で異なり、正常甲状腺や良性腺腫では高発現、甲状腺乳頭癌や濾胞癌では低発現、未分化癌では発現しない。 TTF-1陽性は甲状腺疾患の良性腫瘍で発現することが多いので、一般に予後は良好である。 2.肺:TTF-1陽性は、一般に胎児期の肺組織、成人のII型肺胞上皮に発現する。 また、肺腫瘍の中では、肺の小細胞癌および腺癌の大部分、肺の非定型神経内分泌癌の大部分、肺の大細胞未分化癌の少数が陽性に発現することがある。 肺扁平上皮がんおよび典型的なカルチノイド腫瘍はほとんど発現しない。 TTF-1陽性はしばしば肺の悪性疾患で発現するため、このような症例の予後は一般に不良である。