鎖骨下静脈穿刺は、鎖骨下静脈を穿刺してチューブを留置し、輸液を行う手技である。
穿刺針を経皮的に鎖骨下静脈に刺入し、その中に細いカテーテルを導入して中心静脈に直接輸液を行うもので、長時間輸液が可能で末梢静脈穿刺を繰り返す必要がないこと、血管壁への化学的刺激が少ないこと、中心静脈圧をいつでも測定できること、末梢静脈からの輸液が困難なショック患者や重症患者、化学療法を受けた患者などに適している。
穿刺点は鎖骨の中央部と内側1/3の接合部より1cm下であり、穿刺に際しては静脈が充満するように患者を横臥させるか足を少し高くし、肩甲骨の下を少し高くして鎖骨の中央部を高くし、鎖骨下静脈を肺の先端から離す。
消毒、局所麻酔後、針先を鎖骨の内側端に向け、胸骨の縦軸に約40度、胸壁の平面に約15度の角度をつけ、鎖骨の裏側に約3~4cm、刺入感覚でゆっくり刺入し、再度刺入感覚で吸引しながら針を刺入すると、注射器に静脈血の流れがあり、穿刺が成功したことを示す。
間違って動脈や肺尖に穿刺し、動静脈瘻、出血、気胸などを起こさないように、深部静脈血栓症、肺塞栓症を予防するために抗凝固療法を随時行う。
鎖骨下静脈穿刺は技術的に難しく、困難で危険なため、経験豊富な医師が資格のある病院で行い、事故があれば適切かつ迅速に対処する必要がある。