コレラの10徴候」という表現は不適切である。コレラ感染の明確な徴候はないが、下痢や嘔吐などの症状を伴うことが多い。 コレラはコレラ菌の感染によって起こる腸管感染症で、多くは急性に発症し、激しい下痢や嘔吐を伴う。上記のような典型的な症状が現れた場合に診断が疑われるが、その病原性は明らかにされていない。また、住んでいる地域がコレラの流行している最中であったり、その地域に住んでいる人がコレラに罹患した人と接触した履歴が明らかで、嘔吐や下痢をした場合に診断が疑われることもあり、それ以外に発症の理由がないので調べる必要がある。 下痢や嘔吐のような典型的な症状以外に、コレラ保菌者の中にはそれに対応する臨床症状を示さない者もいるため、臨床の現場では「コレラ感染の徴候」というものは存在しない。 下痢や嘔吐がひどい場合、あるいはコレラ患者との接触歴が明らかな場合は、迅速な診察と隔離が必要である。