炭疽菌は通常、体の皮膚表面や肺、腸などで増殖する。 炭疽の最も頻度の高い部位は皮膚であり、炭疽患者の約90%を占める。 皮膚炭疽は通常、顔や手などの露出した部位に発症する。 まず斑状の出血性発疹から始まり、2日目にヘルペスが起こり、その後、出血性病変の中心に出血性壊死が起こり、その周囲に小水疱が集まってくる。 5日目から7日目には壊死した部分が潰瘍となり、次第に炭黒色の黒いかさぶた、すなわち炭疽瘢痕を形成する。 黒色のかさぶたは腫れた後徐々におさまり、1~2週間で剥がれ落ちる。 炭疽は肺にもよく発生し、肺炭疽と呼ばれる。 多くの場合、炭疽菌の芽胞の吸入によって、あるいは皮膚炭疽に続発して発症する。 発症は比較的早く、ほとんどの症例が重症化し、敗血症や感染性ショックを起こすことが多く、時には髄膜炎を起こすこともある。 迅速な診断と蘇生を行わないと、急性症状発現後24-48時間以内に呼吸不全や循環不全で死亡することもある。 炭疽は皮膚や肺のほか、腸内でもよくみられる。 腸炭疽は急性胃腸炎、急性腹症など異なった臨床症状を示す。 前者の潜伏期間は12〜18時間である。 放置すると発症後3〜4日で敗血症や敗血症性ショックで死亡することもある。 炭疽が発生すると重篤となり、体の皮膚表面、肺、腸などに現れることが多い。 炭疽が発生した場合、発生を迅速に特定し報告すること、感染地域を区分けすること、包括的な予防策を実施することが重要である。