目的:血清検査で複数の抗ガングリオシド抗体が同時に陽性となった場合の臨床的意義と考えられる原因について検討すること。 方法:複数のガングリオシド抗体が同時に陽性となった患者11名の臨床データを検討し.分析した。 結果:11例とも抗GM1-IgM抗体と抗GD1b-IgM抗体が陽性であり,臨床症状と電気生理学的検査で運動障害が顕著であったが,感覚障害は認めなかった. また,7名の患者は抗GQ1b-IgM抗体も陽性で,有意な運動障害,脳神経病変,腱反射の低下,運動失調を示したが,有意な感覚症状は認められなかった. 結論:複数の抗ガングリオシド抗体が同時に陽性となった患者では,個々の抗ガングリオシド抗体に対応する症状の正確な組み合わせは認められず,複数の抗ガングリオシド抗体の存在には特異的な機序がある可能性が示唆された.