HLAヘテロ接合体欠失は腫瘍免疫逃避のメカニズムであり、腫瘍免疫認識の欠如、ひいてはその腫瘍に対する免疫抵抗性をもたらす。 HLAとはヒト白血球抗原のことで、ヒト組織適合性複合体の発現産物であり、通常腫瘍細胞の表面にも存在し、その役割は抗原の認識と提示に関与することである。 ヒトの体内のHLAは、母親と父親の2組の遺伝子によってコードされている。 HLAの一方のセットをコードする遺伝子の全部または一部が欠失する突然変異が起こると、HLAのヘテロ接合性欠失と呼ばれ、CD8陽性T細胞による腫瘍細胞の認識にエラーが生じ、腫瘍細胞を正しく認識できなくなり、腫瘍細胞の免疫逃避、ひいては免疫抵抗性につながる。