運動誘発性滑膜炎は、過度の運動による滑膜の刺激により、滑液の分泌・吸収能力が障害される疾患である。 滑膜炎は、関節軟骨の変性、損傷、化学的刺激、感染などが原因となる多因子疾患である。 滑膜炎になると、関節水腫、疼痛、運動制限などの症状が現れ、受傷後しばらくは反応性の滑液貯留がみられる。 治療が遅れると、滑膜肥大、関節内癒着、軟骨変性が起こる。 単一の関節運動を長時間繰り返したり、過度の運動をしたりすると、滑膜組織はうっ血や水腫、赤血球や白血球、フィブリンの滲出、関節内圧の上昇、酸素分圧の低下などを起こす。 滲出速度が滑膜の吸収速度を上回ると、関節内に体液が貯留し、関節内圧のさらなる上昇と酸素分圧の低下を招き、長期的には滑膜変性や脂肪転移などの症状が現れる。 運動後に滑膜炎症が生じた場合は、その後の慢性炎症、滑膜肥大、関節内癒着などへの変化を避けるため、定期的な治療を受けることが必要である。